Topic:数列
この教材はTopic:高校の数学の一部です。
数列とは
編集数列とは、名前の通り、数の列です。規則性のあるものないもの、有限無限など、様々な種類がありますが、今回は規則性のあるものを種類別にして紹介します。
数列とその和
編集等差数列と等比数列
編集いろいろな数列
編集漸化式と数学的帰納法
編集漸化式と数列
編集フィボナッチ数列の一般項の求め方
編集- F0 = 0
- F1 = 1
- Fn = Fn - 1 + Fn - 2 (n ≥ 2)
の一般項が特性方程式x2 - x - 1 = 0を解くことによって求められるのはなぜでしょうか。
行列の固有値問題でも特性方程式という用語が出てきますが、実は漸化式と行列は関係しています。
フィボナッチ数列は行列を使って次のように表すことができます。
これを
と書けば、等比数列の一般項のようにして
- … ①
と解けることは明らかでしょう。
行列Aのn乗は対角化によって簡単に計算することができます。
行列Aの固有値は特性方程式det(A - λI) = (1 - λ)·(-λ) - 1 = λ2 - λ - 1 = 0の解なので、λ = φ, ψ(ただしφは黄金比、ψ = -φ-1 = 1 - φ)、固有ベクトルはそれぞれ です。
いま とおくと、 は対角行列となり、A = PDP-1から、An = PDnP-1と計算できます。これを①に代入すると
となり、フィボナッチ数列の一般項Fn = (φn - ψn)/(φ - ψ) = (φn - ψn)/√5が求められました。
数学的帰納法
編集数学的帰納法は超準モデルを排除する?
編集数学的帰納法は強力な証明法ですが、もう一つ隠れた意味があるという見方もあります。
それは、0に1を足していって得られるもののみが自然数であるということです。
もし数学的帰納法が成り立たないとしたら、つまり「あるドミノが倒れたら次のドミノも倒れる」かつ「最初のドミノが倒れる」としても、すべてのドミノが倒れるとは限らないとしたら、それは違うドミノの列が存在することを意味します。
自然数に置き換えると、0, 1, 2, 3, 4, 5, …という自然数とは別に、到達不能な自然数が存在するということになってしまいます。
そのような自然数が存在しないことを数学的帰納法は保証しているとも考えられますが、これは正しくありません。
実際には、一階のペアノ算術 (PA) ではコンパクト性定理により超準モデルの存在を排除することはできないことが証明されています[1][2]。
参考文献
編集- ↑ w:en:Talk:Mathematical induction/Archive#Explain relation between Peano's induction axiom and exclusion of nonstandard models in article
- ↑ Axiom to exclude nonstandard natural numbers - MathOverflow