Topic:土木工学
土木工学とは、英語のCivil Engineeringと対応するように、市民のためのものづくりを追求する学問です。わたしたちの生活の根幹を成す、交通、水資源、産業といった社会資本、及びそれらに付随した大規模な構造物やシステムの設計・計画・維持・管理・建設を取り扱います。例としては、鉄道、ダム、橋、道路などがわかりやすいでしょう。このように、土木工学は、社会へのインパクトが非常に大きい学問です。近年、社会基盤工学、環境工学、建設工学などと呼びかえられることも多くなりました。
旱魃(干ばつ)、洪水、台風、地震といった自然災害が多い日本では、これらの脅威に対して、人々が協力して立ち向かわなければならなかったし、現在でも大きな課題です。とくに、地震においては、構造物の崩壊が、社会生活の障害になるだけではなく、凶器となって人に襲い掛かることも考えられます。経済成長期に建設された構造物の維持管理は、少子高齢化の中では、大きな課題です。また、地球温暖化といった環境問題も、土木工学の中で取り扱われます。