「Topic:数と式」の版間の差分
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:言い換えれば、まったく同じ数を表すのに 1 と 0.999... という2通りの表し方がある。限りなく 1 に近づいていく無限小数 0.999... が 1 と等しくないとすると、0.999... と 1 の間は途切れているということになってしまい、なめらかにつながった数直線で数を表すことができなくなってしまう。
====平方根====▼
これまで出てきた小数は、すべて有限小数か循環小数のどちらかでしたが、無限小数のうち小数点以下に同じ数字が繰り返されることのない、循環しない無限小数というのは存在しないのでしょうか。
▲====平方根====
[[Image:DoublingTheSquareV1.svg|thumb|200px|一辺の長さが1の正方形の対角線の長さは、面積が2の正方形の一辺の長さ <math>\sqrt{2}</math> に等しい。]]▼
<math>1^2 = 1 \times 1 = 1</math>, <math>2^2 = 2 \times 2 = 4</math>, <math>3^2 = 3 \times 3 = 9</math>, <math>4^2 = 4 \times 4 = 16</math>, <math>5^2 = 5 \times 5 = 25</math>, ... のように、同じ整数を2回掛けてできる数を総称して'''平方数'''(へいほうすう、square numbers)といいます。平方数は整数 ''n'' を2乗した数 <math>n^2</math> であり、整数 ''n'' の自分自身との積 <math>n \times n</math> です。
;補足
ここで、一辺の長さが1の正方形を考えます。この正方形の面積は 1 × 1 = 1 なので、この正方形を対角線で区切って半分にした三角形の面積は <math>\frac{1}{2}</math> です。この面積が <math>\frac{1}{2}</math> の三角形を4つ組み合わせると、面積が <math>\frac{1}{2} \times 4 = \frac{4}{2} = \frac{2}{1} = 2</math> の大きな正方形ができあがります。面積が2の正方形の一辺の長さ ''x'' は、最初に考えた一辺の長さが1の正方形の対角線の長さに等しくなり、次の方程式を満たします。▼
:2乗のことを'''平方'''(へいほう、square)ともいうので、整数 ''n'' を2乗した数 <math>n^2</math> のことを'''平方数'''(へいほうすう、square numbers)といいます。
<math>20^2 = 400</math> 以下の平方数は次のとおりです。
:<math>\begin{array}{lcl}▼
x \times x &=& 2 \\▼
x^2 &=& 2▼
\end{array}</math>▼
{| class="wikitable"
|+ 400以下の平方数
! ''n'' !! 0 !! 1 !! 2 !! 3 !! 4 !! 5 !! 6 !! 7 !! 8 !! 9 !! 10 !! 11 !! 12 !! 13 !! 14 !! 15 !! 16 !! 17 !! 18 !! 19 !! 20
|-
! <math>n^2</math>
| 0 || 1 || 4 || 9 || 16 || 25 || 36 || 49 || 64 || 81 || 100 || 121 || 144 || 169 || 196 || 225 || 256 || 289 || 324 || 361 || 400
|}
たとえば 4 の平方根は 2 と -2 であり、9 の平方根は 3 と -3 です。<math>(-n)^2 = n^2</math> であることから、一般に 0 でない ''a'' の平方根は'''正の平方根'''(せいのへいほうこん、principal square root; 主平方根)と'''負の平方根'''(ふのへいほうこん、negative square root)の2種類あります。ただし、0 の平方根は <math>0^2 = 0</math> なので 0 だけです。
''a'' の正の平方根を <math>\sqrt{a}</math> と書き、「ルート ''a''」と読みます。''a'' の負の平方根は <math>-\sqrt{a}</math> で表します。正の平方根と負の平方根をあわせて <math>\pm\sqrt{a}</math> と書きます。
{{定義|title=平方根|
二次方程式 <math>x^2 - a = 0</math> の解 ''x'' を、''a'' の平方根という。そのうち'''正の平方根'''(せいのへいほうこん、principal square
}}
;補足
:2乗のことを'''平方'''(へいほう、square)ともいいます。二次方程式の解は'''根'''(こん、root)とも呼ばれるので、二次方程式 <math>x^2 - a = 0</math> の解を平方根と呼ぶのです。<math>\surd</math> は'''根号'''(こんごう、radical symbol)と呼ばれる記号で、平方根を表すために使用します。プラスとマイナスを合わせた ± は'''複号'''(ふくごう、plus-minus sign)と呼ばれる記号で、「プラスマイナス」と読みます。
;注意▼
:「
▲[[Image:DoublingTheSquareV1.svg|thumb|200px|一辺の長さが1の正方形の対角線の長さは、面積が2の正方形の一辺の長さ <math>\sqrt{2}</math> に等しい。]]
[[Image:
▲ここで、一辺の長さが1の正方形を考えます。この正方形の面積は 1 × 1 = 1 なので、この正方形を対角線で区切って半分にした三角形の面積は <math>\frac{1}{2}</math> です。この面積が <math>\frac{1}{2}</math> の三角形を4つ組み合わせると、面積が <math>\frac{1}{2} \times 4 = \frac{4}{2} = \frac{2}{1} = 2</math> の大きな正方形ができあがります。面積が2の正方形の一辺の長さ ''x'' は、最初に考えた一辺の長さが1の正方形の対角線の長さに等しくなり、次の方程式を満たします。
▲;注意
▲:「2の平方根」と言った場合は正の平方根 <math>\sqrt{2}</math> と負の平方根 <math>-\sqrt{2}</math> の2つを指しているのに対し、単に「<math>\sqrt{2}</math>」と書いた場合は正の平方根 <math>\sqrt{2}</math> のみを指していることに注意してください。
▲:<math>\begin{array}{lcl}
▲x \times x &=& 2 \\
▲x^2 &=& 2
▲\end{array}</math>
したがって、''x'' は 2 の正の平方根 <math>\sqrt{2}</math> です。
それでは、<math>\sqrt{2}</math> は実際にどのくらいの大きさの数なのでしょうか。2乗して2になる数を考えると、<math>1^2 = 1</math>, <math>2^2 = 4</math> なので、<math>x^2 = 2</math> の解は1より大きく、2より小さい小数になると考えられます。
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